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日常的な出来事やScienceの分野で興味をもったことについていろいろ書いています♪コメントやメール待ってます(^o^)thompsons@excite.co.jp


by Thompsons
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アルファ、デルタ、イプシロン

だいぶ前置きが長くなってしまいましたね(^_^;)

ここまで、DNAの複製エラーって意外と多いのではないか?という視点でから話をしてきましたが、それは、ヒトの一生であるとか、生物の進化の時間軸で見た時の話で、30億塩基対のDNA鎖を数カ所の間違いだけで複製してしまう正確性はやはりすごいものがあります。

では、DNA複製の主役を紹介します。

DNAポリメラーゼα(アルファ)
DNAポリメラーゼδ(デルタ)
DNAポリメラーゼε(イプシロン)

ズバリ!三銃士です!!!

それぞれがちゃんと役割や働く場所をもっており、誰が欠けてもDNA複製は機能しません!!!

それは小説の三銃士に似たような感じかもしれませんね。

まず、DNAポリメラーゼαは切り込み隊長としてDNA複製に関与しています。

α銃士はDNA複製開始点に攻め込み、そこで、開裂した二本鎖DNAに数十塩基の短い相補鎖を複製していきます。

そして、その短い相補鎖を足場にδ銃士とε銃士がやってきて、DNAの二本鎖のうちラギング鎖をδ銃士が、リーディング鎖をε銃士が複製していきます。

ラギング鎖とリーディング鎖・・・。

聞き慣れない言葉が出てきましたね。

これを絵なしで、言葉だけで説明するのは私にとってはストレスだ・・・。きっと読んでる人もストレスなはず・・・。

DNA複製は一方通行で、DNAポリメラーゼはDNA鎖の3’→5’方向に鎖を読み取り、5’→3’方向に相補鎖を合成していくわけです・・・

ダメだ!!今日の私の好きな四文字熟語は「説明放棄」です!!!リーデイング鎖とラギング鎖を言葉だけで説明するのは難しい(>_<)

二本鎖DNAは複製の時に開裂して、1本鎖になりますよね。そして、それぞれの鎖が複製されるんですが、ひとつの鎖をDNAポリメラーゼεが、もう一方の鎖をDNAポリメラーゼδが複製するという説明にとどめておきましょうね。。。

ラギング鎖の説明をおざなりにするのを、複製の専門家の人は嫌がるのですが、、、許して下さいm(_ _)m

DNAポリメラーゼαの話は正しいようですが、εとδの働きについては議論の余地があるところです。このεがリーディング鎖、δがラギング鎖を複製するというモデルは大阪大学の杉野先生たちの提唱しているモデルです。私はこのモデルがわかりやすくて好きです♪
by Thompsons | 2010-06-22 10:02 | DNA複製と進化